自由に休息時間を選ぶことは筋トレ効果を高めるのか?8週間の研究が示した意外な結果
筋トレ中のセット間の休息時間を「自分の好きなように選ぶ」ことと「決められた時間に統一する」ことで、筋肉の成長や筋力向上に違いが出るのでしょうか。抵抗トレーニングの経験者を対象とした8週間の研究では、両者の筋肉発達効果はほぼ同等でしたが、トレーニング時間の効率には大きな差が生じました。
研究の概要
この研究は、レジスタンストレーニング(筋トレ)の経験者40名を対象に、セット間の休息時間の取り方が筋肉の発達にどのような影響を与えるかを調べました。参加者は2つのグループに分けられ、一方は休息時間を自由に選択できるグループ(自由選択グループ、21名)、もう一方は常に約2分間の固定された休息時間を取るグループ(固定グループ、19名)となりました。
研究の方法
両グループとも8週間にわたり、下半身を対象とした監督下でのトレーニングを実施しました。具体的には、スクワット、レッグエクステンション、スタンディングカーフレイズ、シーテッドカーフレイズの4種目を、それぞれ8回から12回の反復で4セット行いました。
研究では以下の項目を測定して評価されました:
- 超音波検査による筋厚(筋肉の太さ)
- 動的および等尺性筋力(動く動作と静止状態での力)
- 筋持久力
- 実際のトレーニング所要時間
- セッション中の主観的運動強度(RPE)
研究の結果
筋肉の成長と力の発達について、両グループは極めて似た改善を示しました。筋厚、筋力、筋持久力のいずれにおいても、統計的に有意な差は認められませんでした。詳細な分析でも、筋肥大の効果はほぼ同等(マイナス0.1標準偏差)、パフォーマンスの改善も同程度(0標準偏差)であることが確認されました。
しかし、トレーニング時間には大きな違いが現れました。固定グループは平均56分でトレーニングセッションを完了したのに対し、自由選択グループは平均78分30秒かかりました。これは約29パーセント、実に22分以上の差です。興味深いことに、両グループが感じたセッション中の疲労感や運動強度の自覚(8.2対8.1)は、ほぼ同じレベルでした。
実践への示唆
この研究結果が示唆することは、筋肉の発達と力の向上を目指すトレーニーにとって重要です。セット間の休息時間を「好きなだけ長く取る」必要はなく、約2分程度の一定の休息時間を設定することで、同等の筋肥大効果を得られるということです。
トレーニング時間の短縮は、忙しい現代人にとって大きな利点になります。週に複数回のトレーニングを行う場合、毎回20分以上の時間を削減できれば、生活の中でトレーニングを継続しやすくなるでしょう。また、より効率的なトレーニングは、ジムの利用者が多い時間帯でも、他の人の迷惑を最小限に抑えられます。
ただし、この研究結果は経験を積んだレジスタンストレーニング実施者を対象としています。トレーニング初心者や、特定の運動目標を持つ人(例えば最大筋力の向上に特化したトレーニング)では、異なる結果が得られる可能性もあります。また、今後のトレーニング計画の際には、自分の目標達成にかかる時間と、得られる結果のバランスを考慮し、自分に最適なアプローチを選択することが重要です。





























